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宇宙航空研究開発機構

[開催報告] JAXA航空シンポジウム2016~技術力×連携が目指す新たなステップ~

2016年10月13日、東京ビックサイト会議棟レセプションホールBにおいて「JAXA航空シンポジウム2016 技術力×連携が目指す新たなステップ」を開催しました。多くの方に会場へお越しいただき、ありがとうございました。

今回のシンポジウムでは、「連携×技術」をキーワードに、高い技術へのチャレンジと研究の成果をすばやく実用化して社会や産業に貢献するJAXAの取り組みを紹介しました。同時に、新たなパートナーの発掘を目指し、会場内に連携相談窓口を設けました。
(当日のプログラムは、こちらからご覧いただけます。)

最初に、伊藤文和航空技術部門長が「JAXA航空技術部門が目指すもの~高い技術にチャレンジ、社会・産業へスピーディに貢献~」と題し、D-NETD-SENDなどのこれまでの実績、及び、現在進めているFQUROHSafeAvioなどの研究について紹介するとともに、JAXAの研究戦略と企業のビジネス戦略を連携させた「産業・社会に役立つ研究開発の推進」及び「航空の枠を超えた連携による高い水準の技術を育成する研究開発の推進」という運営方針を紹介しました。

会場の様子

伊藤部門長

次に「航空分野におけるオープンイノベーションへの挑戦」では、JAXAによる次世代航空イノベーションハブの取り組みとWETHER-Eyeコンソーシアム活動について3つの講演を行いました。

JAXA次世代航空イノベーションハブの渡辺重哉ハブ長が、「産業・社会に役立つテーマの選択」「オープンイノベーションの推進」「ハイインパクトな成果の創出」という次世代航空イノベーションハブ基本方針を紹介するとともに、ビジョンとして9つの重点課題を抽出した「WEATHER-Eyeコンソーシアム」の活動状況、更にその他の研究活動としてエコウィング、静粛超音速機、航空機開発の高速化に役立つ基盤応用技術、新たな取り組みである装備品認証技術などを紹介しました。

渡辺ハブ長

北田副本部長

日本航空株式会社整備本部の北田祐一副本部長は、「航空輸送における特殊気象の影響と技術的課題」と題して、航空機を運用するエアラインの立場から、ウィンドシアーや火山噴火、冬に多い雷、機体への着氷等の特殊気象による飛行への影響を実際のデータに基づいて紹介し、特殊気象の検知能力や着氷防止能力などの性能向上など、エアラインとしてのニーズに沿った対応である気象影響を防御する技術研究に対する期待が語られました。

木村教授

神奈川工科大学の木村茂雄教授は、WEATHER-Eyeコンソーシアム活動の主要テーマの研究の1つである、「機体防着氷に関わるこれまでの取組と今後の課題」と題し、着氷の定義やどのよう着氷が発生するのかについて解説するとともに、防氷・除氷・着氷検知など、現在行われている対策やこれまでの研究状況を紹介しました。また、発生した事象に対応するだけでなく、着氷の検知技術や予測技術の向上といった積極的な防災が必要であるとし、今後、研究機関の多元化、情報の集中と配信を行っていくべきとして、WEATHER-Eyeコンソーシアムの活動への期待が語られました。

パネルトークの様子

パネルトークの様子 中央が佐倉副本部長

パネルトークでは、「MRJ開発が拓く航空産業の将来とJAXA航空が果たすべき役割」と題して、パネリストに三菱航空機株式会社技術本部の佐倉潔副本部長をお迎えしました。
まず、佐倉副本部長がMRJの開発状況を紹介するとともに、MRJ開発過程におけるJAXAとの連携として、先進的な空力設計やCFDなどの技術的な支援や、風洞試験、構造試験などによる支援の状況が語られました。さらに、JAXAが推進するFQUROHやSafeAvio等の革新的技術研究や人材育成に関するJAXAへの期待が語られました。
続いて、JAXAの大貫武航空プログラムディレクタからは、JAXAが行う航空産業への貢献についての考え方や将来を見据えた研究開発の方針などについて紹介がありました。

続く意見交換では、事前に参加者から募った質問も交えながら、「日本の航空産業が今後発展していくためにJAXAが果たすべき役割」として企業とJAXAの役割分担について議論が行われました。佐倉副本部長からは5年、10年先の一般企業ではできない将来を見据えた研究開発推進の必要性や、これまで日本の航空産業では行っていなかった装備品研究の充実などのご意見をいただきました。この議論を受けて、大貫プログラムディレクタからは、JAXAとして日本の航空産業の発展のためにいっそうの努力をしていくことを述べました。

講演資料

講演資料データをご覧いただけます。(以下、敬称略)

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