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宇宙航空研究開発機構

複合材料試験標準化の推進

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2015年9月18日
JAXAが提案したセラミックス基複合材料(CMC)試験方法がJIS規格に

JAXAと一般社団法人日本ファインセラミックス協会(JFCA)が共同で提案していたセラミックス基複合材料(CMC)に関する二つの試験方法が、2015年5月にそれぞれ日本工業規格(JIS)の規格(JIS R1721、R1723)として発行されました...[続く]

2012(平成24)年に就航を開始したボーイング787は、機体の半分以上にCFRP(炭素繊維強化プラスチック)を使用しています。CFRPは軽く、強く、耐久性も高いという大きな特長があり、航空機の燃費を大幅に改善するなど、近年の航空機の性能向上に欠かせません。
しかし新しい素材には課題もあります。それはこれまでの航空機の主要素材であるアルミニウム合金と違って、新素材は歴史が浅く現在も発展中の材料のため、強度等を評価する効果的な試験方法の標準化がまだ十分でないという点です。効果的な試験方法がないと新素材の試験や検査に時間がかかり、このことが世界中の航空機メーカーの競争において大きな負担となります。
JAXAはこれまで、複合材料の実用化のために、性能の評価方法の確立や成形法の研究に力を入れてきました。そこでこれまで培ってきた複合材料の評価方法の成果を産業界に利用していただくため、評価方法の標準化を進めています。すなわち、我が国発の複合材料試験評価法を研究開発し、国内標準化のためJIS規格とし(JIS化)、更にこのJIS規格を国際標準規格とする(ISO化)ために、ISOへの標準試験法の提案を進めています。日本の航空機メーカーや部品メーカーにとっては、JIS規格がそのまま国際標準規格であれば、同じ試験方法で評価できるため、無駄な手間をかけることなく開発をスピーディーに行うことができるという大きなメリットがあります。
これまでCFRPについて2件の標準試験評価法をISOに提案し、ISO規格として制定されました。ISO規格の制定には、最短でも5年ほどの年月がかかります。地道で時間のかかる規格化に対する活動の成果はすぐに結果を出せるものではありませんが、長い目で見れば日本の航空機産業への貢献度は非常に高いものとなります。
今後も関連機関や企業と協力しながら先進複合材料試験方法標準化の中心的役割を果たし、世界と日本の航空機産業に大きく貢献しています。

ISO 12817:2013

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