機体騒音低減技術の研究開発(FQUROH+)

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2016年11月7日

フラップでの低騒音化デバイスによる機体騒音低減効果を世界に先駆けて飛行実証
- 機体騒音低減技術の飛行実証試験を能登空港で実施 -

2016年9月12日から9月30日まで、石川県能登空港において実験用航空機「飛翔」を使った飛行実証試験を行いました。
試験では、フラップと主脚に低騒音化デバイスを装着した「飛翔」に、能登空港敷地内に設置した195本のマイクロホンからなる音源計測装置の上を通過させ、機体から発生する騒音を計測しました。

試験直後の解析では、フラップ・主脚ともに騒音低減の効果が認められました。特にフラップにおいては、設計段階で想定していた騒音低減の効果が確認できました。なお、フラップなどの高揚力装置の騒音低減は、これまで揚力への影響と改造の複雑さから世界的にも飛行実証をした事例はありませんでしたが、今回の実証は、フラップの騒音低減効果について世界に先駆けたものとなりました。今後は、今回取得した―データのより詳細な解析を行って行きます。

JAXAでは、FQUROHプロジェクトの研究開発を通じて、これまでJAXAが数値解析・風洞試験によって開発してきた機体騒音低減技術を実機飛行環境において技術実証を行うこと、また、飛行実証結果を検証するプロセスにより、低騒音化技術の実機適用での課題を解決する技術を確立していきます。

詳しくはプレスリリース(2016年10月13日付)、文部科学省航空科学技術委員会への報告(2016年11月10日付)をご覧ください。

低騒音化デバイス 無し
低騒音化デバイス 有り

図 低騒音化デバイスが無い場合と装備した場合の騒音解析結果(速報)