制度目的
「JAXA航空イノベーションチャレンジ」は、我が国の航空産業および航空技術の競争力強化に繋がるイノベーションに、提案者の技術やアイデアを基にJAXAと一緒にチャレンジする公募制度です。
近年の航空産業は、「ポストコロナ」として新しい形での回復と発展を見せており、カーボンニュートラルやデジタルトランスフォーメーション(DX)、次世代空モビリティなど新しい社会形態の到来に伴い、イノベーションがより一層求められています。本制度では、これらの既存課題の解決だけに限らず、イノベーションを創出する可能性を秘めた技術シーズやアイデアを幅広く支援することで、将来的な航空産業・航空技術の発展に繋がることを期待しています。
そのため本制度では募集テーマを航空における特定の分野や課題に限定せず募集を行っています。また、航空分野を専門としない異分野・異業種からの異なる視点のアイデアや技術の航空への応用の提案も歓迎しています。さらには、航空技術の進展に寄与する技術開発的なテーマだけではなく、航空産業の成長や発展に貢献する可能性を秘めた社会的応用テーマも受け入れています。
アイデアや技術の種類の例
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航空産業の発展を促進するテーマ
提案者独自のアイデアから航空産業の成長や発展に貢献する等
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JAXAの研究開発など航空技術を発展させるテーマ
提案者独自の技術などでJAXAが取り組む研究開発等をさらに発展させる等
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航空産業界や航空技術をゲームチェンジするテーマ
既存の枠組みを超え、航空産業や航空技術に大きな変革をもたらすような革新的なもの等
このようなイノベーションに繋がる提案を幅広く採択し、提案者とJAXAが共同でイノベーション創出の実現に取り組むことを目指します。
制度構成・フェーズ
前述の目的達成のために本制度では、次の2つのフェーズに整理して支援・実施します。
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応募
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審査
書面審査を行います。審査はJAXA、DBJより構成される審査委員会が行います。
必要に応じて提案者へのヒアリング等を実施する場合があります。 -
フィジビリティスタディ(以下、FS)フェーズ
提案テーマに関して必要なFS(プロトタイプ開発・評価、市場調査等)を実施するフェーズ。
約1年間実施し、提案内容についての実現可能性や計画立案のための検討します。 -
研究フェーズ移行審査
書面審査および面接審査を行います。
審査は、JAXA、DBJ、産業界の有識者より構成される審査委員会が行います。 -
研究フェーズ
FS成果を基に検討した共同研究等の計画(最大3年間)を実施するフェーズ。JAXA研究者との共同研究やJAXAから提案者への委託研究(提案者主体での研究)を実施します。
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(研究フェーズ終了後)
さらなる発展・社会実装に向けた活動を提案者が主体的となって実施していただくフェーズ。提案者にて事業化を目指すことや、研究フェーズに続いてJAXAと共同研究を実施する等、応募時から検討していた将来像(長期構想計画)の実現を目指すことになります。
支援内容
FSフェーズ
支援内容 | 採択予定件数 | 最大 20件 |
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支援期間 | FS 実施のための契約後から2024年度末(2025年3月末)まで | |
提供資金額 | 最大 100万円/件 | |
資金以外支援内容 |
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契約形態/条件 | 委託契約
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研究フェーズ
支援内容 | 移行予定件数 | 最大3件 |
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支援期間 | 研究フェーズに係る契約後から最大3年度(2028年3月末)まで | |
提供資金額 | 年間最大1,000万円/件(3年合計:最大3,000万円) | |
資金以外支援内容 |
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契約形態/条件 | 共同研究契約または、委託契約
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研究フェーズ終了後は、応募時に提案いただいた将来像・長期構想計画の実現のために、各テーマの状況に応じて、社会実装に向けたアドバイスや連携先の模索のフォローなどを支援する予定です。