スマートフォンサイトを表示

宇宙航空研究開発機構

風洞技術

6.5m×5.5m低速風洞

ライト兄弟の時代から航空機の開発は、実際に機体を製作し飛行試験を行う前に、地上で風洞を使った流体実験(EFD: Experimental Fluid Dynamic)を行うことで効率的に発展してきました。風洞は現在でも航空機・宇宙機開発には欠かせない設備で、JAXAでは我が国最大規模のさまざまな速度域、大きさの風洞を運用しています。これらの風洞は、これまで日本で開発されたほとんど全ての航空機、ロケットの開発試験に使われてきました。
風洞の多くは、JAXAだけでなく国内の航空宇宙機メーカーなどの外部ユーザーにも利用されています。JAXAでは風洞を運用するだけでなく、今後の航空機・宇宙機開発のニーズに対応して、高精度/高品質の試験データを効率よく提供するための風洞技術の研究開発を実施しています。

デジタル/アナログ・ハイブリッド風洞(DAHWIN)

風洞による流体実験(EFD)とスーパーコンピューターを利用した流体の数値シミュレーション(CFD: Computational Fluid Dynamics)を組み合わせ、EFDとCFDのお互いの強みを生かし、弱みを補い合うことで、より精度の高いデータをより効率的に得ることのできる、世界初の本格的なEFD/CFD融合システムです。

高精度/高効率風洞試験統合技術

JAXAの2m×2m遷音速風洞が世界トップレベルの大型開発風洞の1つに仲間入りできるよう、生産性を低下させず精度を向上させ、精度を低下させず生産性を向上させる統合技術の確立を目指します。

風洞における騒音計測技術

JAXAがこれまで開発してきた多数のマイクロホンを使用して音源位置を特定する音源探査技術を用いて、詳細な騒音の発生源を特定できるようにするため、画像処理法を適用した音圧分布の高解像度化や、騒音計測と光学計測を同時に計測し、両者の結果を関連付けて騒音の原因となっている空力現象を特定するための技術を開発します。

実機空力特性診断技術

実際の実機を使った飛行試験において空力特性に大きな影響を与える主翼上面の衝撃波の位置の可視化や、詳細な圧力分布の計測や飛行中の主翼の詳細な変形量を計測できる技術等を開発します。さらに、縮尺模型を使う風洞試験で得られる空力特性を実際の航空機の空力特性と比較するために、飛行中の航空機の空力特性を同定する技術や、模型と航空機の大きさや主翼のたわみ量の違いなどを補正して両者を比較する技術についても研究を進めています。

遷音速非定常流れ場評価・改善技術

JAXAが研究してきた非定常光学計測技術である非定常PSP(感圧塗料計測技術)や時系列PIV(粒子画像流速計測法)を用い、航空機の飛行可能限界の一つの要因となる衝撃波振動現象であるバフェットの発生部位の同定及び流れ場の詳細構造評価を行うための技術を開発します。またこれらの技術を活用して、バフェットを改善するデバイスを設計する上で、最適な形状や設置位置を決定する実験的最適化手法を開発します。

遷音速レイノルズ数効果試験技術

現状の技術を最大限に利用して得られるレイノルズ数効果の補正限界を確定することを目指します。また高レイノルズ数風洞で得られる試験結果と、数値シミュレーション(CFD)によって予測される結果の違いを定量化し、将来的に実機レイノルズ数における空力特性の予測技術を確立するための基盤を作ります。

再突入カプセル空力試験技術

再突入カプセルの研究に必要な、再突入時の各状態でのさまざまな空力特性を予測するための試験能力等を獲得します。

EFD/CFD融合データ活用技術

航空機・宇宙機の空力特性予測の精度向上を目指し、近年の技術進歩により莫大な情報量を有するようになったEFD/CFDデータを相補的かつ融合的に解析して有意義な情報を抽出し、流体の現象理解に供するとともに、風洞試験条件における空力特性予測精度を保証します。

表面摩擦力抵抗計測技術

表面摩擦抵抗を把握するための計測技術として、オイルフロー法により表面摩擦抵抗の定量的な計測を可能にする手法の実現を目指します。

光学計測技術

模型に圧力に反応して明るさの変化する感圧塗料(PSP)を用いた圧力計測技術、流れに細かいオイル粒子を混ぜて流れの速度を計測する粒子画像流速計測法(PIV)、揚力によってたわむ主翼の形状変化を計測する模型変形量計測(MDM)の3つの光学計測技術を風洞試験で活用しています。

ページTOP