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宇宙航空研究開発機構

将来型回転翼機システム技術

回転翼航空機には、ヘリコプターに代表される回転翼を主な推進・揚力手段としている航空機以外に、ティルト・ローターのような水平飛行時は固定翼を主な揚力発生手段にしているものや、前進飛行時に一部の揚力/推進力を固定翼/プロペラに分担させるコンパウンド・ヘリコプターなど、種々のものが考えられており、一部実用化されつつあります。
日本でも回転翼航空機はその特性を生かして、災害救助、山岳での救難、離島からの緊急搬送のニーズが考えられ、それらに適したコンパウンド・ヘリコプターの概念設計案の提示を目標に、将来型回転翼航空機の基本設計技術を蓄積し、国内メーカに先駆けて、先導的な技術開発を行うことを目指します。これによって、国内における将来型回転翼航空機の開発の先導的な役割を果たし、将来的には技術移転を通じて、メーカによる新機種開発を通じて、新しい市場と産業の創出を促進します。
主な技術課題としては、この種の新形態の航空機を概念設計検討する段階で必要となる、

  1. 種々の回転翼機形態の比較と検討から、我が国に適した将来型回転翼機の概念検討と提案
  2. 将来型回転翼機のミッション要求を満足する諸元策定及び飛行成立性を確認するための性能計算
  3. CFD技術ベースの回転翼の空力形状の最適設計の各種設計ツールの構築

が挙げられます。これらの技術課題を克服することにより、在来ヘリコプターより格段に高速で、優れた安全性、飛行性能と静粛性を有する将来型回転翼航空機の概念設計を可能にします。
更に、将来型回転翼機に対応する複雑な後流解析を可能とするCFD技術の高度化や空力抵抗と騒音低減、飛行安全性と整備性に多大な貢献を及ぼすブレード内搭載操舵技術を研究開発します。

具体的にはヘリコプターのテールローターを無くし、固定翼と推進プロペラを加えた新しい形態のコンパウンド・ヘリコプターを検討しています。通常のヘリコプターのような優れたホバリング性能を維持しつつ、最大飛行速度の大幅な向上(約1.8倍)が期待できます。従来のティルトローター機と比べ、高速前進飛行時の効率は劣りますが、ホバリング性能の維持、遷移モード時の不安定性の回避が可能で、高いミッション能力と安全性の確保が期待できます。

JAXA Compound Helicopter

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