宇宙航空研究開発機構

MuPAL-ε NOCTARNデモリハーサル@伊勢湾へリポート

先週11/10(金)のレポートでも少しご紹介しましたが、昨日から3日間開かれているHeliJapan 2006最終日の明日11/17(金)にはテクニカルツアーとして、津市伊勢湾へリポートでのヘリコプタ展示会が催されます。
このヘリコプタ展示会には、JAXAのヘリコプタMuPAL-εの他、愛知県や名古屋市、三重県からもヘリコプタが参加し、合計4機のヘリコプタがそれぞれ"特技"を見学者に披露することになっています。

MuPAL-εは、15日と16日には学会会場上空を飛んで、D-NETのデモを見ていただきました。
17日の伊勢湾へリポートではNOCTARNのデモを行います。



名古屋地下鉄の駅にて。
この2つの荷物の中身は、実は移動式の無線局です(長い方はアンテナ)。
研究所以外の場所で実験などを行う際、地上とMuPAL-εはこの移動無線を使って交信します。
これまでD-NETデモ用に学会会場で使っていましたが、明日からは伊勢湾へリポートで使用するため、これから伊勢湾まで運びます。

前日の今日、地上班は伊勢湾へリポートに入り、明日の本番に向けて準備に取りかかりました。
先週10日(金)の1回目のリハーサルのときと同様、地上にアンテナ類やコンピュータを展開していきます。

近くでヘリコプタが離発着する場合に備えて、風で倒れないよう、アンテナ類には水を入れたポリタンクを重石代わりに括り付けました。
それにしても、背後の海が綺麗です。

デモに合わせて、NOCTARNの研究紹介も用意しました。

そうこうしているうちにMuPAL-εが名古屋から飛んできました。今日は空も綺麗です。

伊勢湾へリポートの一角をお借りしてブリーフィング。MuPAL-εとともに到着したパイロット2名と計測系担当者、整備士もまじえて、ブリーフィングが始まりました。


本番では、地上班は機上側の様子が、逆に機上側からは地上班の様子が分からない状況下でフライトします。
最後のリハーサルと明日の本番を控え、分刻みで設定した各自の行動計画や、想定外のトラブルが起きた場合の対処について、細かな点まで確認をしていきます。

伊勢湾へリポートにアプローチを繰り返して手順を確認、最終リハーサルを終えて、MuPAL-εは名古屋空港へ帰っていきました。

伊勢湾へリポートの一角をお借りしてブリーフィング。NOCTARNはもともと、複数の航空機が飛んでいる状況下で、小型機が安全かつ効率良く滑走路に進入着陸できることを目指して開発された、パイロットと管制官のためのシステムです。つまり、コックピットディスプレイ表示と地上管制用ディスプレイ(管制卓)、そもそものNOCTARNコンセプトとに最大の特徴があります。
放水やホイストといった他のヘリコプタによるデモとは異なり、NOCTARNのデモでは、それらの事柄を説明しなければMuPAL-εは単に飛んでいるようにしか見えません。


明日の展示会では、見学者を前に、英語と日本語それぞれでNOCTARNについての解説をすることになっています。解説担当者は何度もセリフを読み返しながら、手順を確かめていました。

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