宇宙航空研究開発機構

SAVERH可視カメラが結露@MuPAL-ε

ミリ波レーダのフライトが進むなか、ひとつの問題が発生していました。

可視カメラの結露です。
ミリ波レーダの飛行実験では、FLIR(赤外線)カメラと可視カメラも、機体に取り付けてデータを取っています。このFLIR/可視カメラは、SAVERH飛行実験で使うものと同じものです。


ミリ波レーダの飛行実験のメンバーから、「上空で、可視カメラのレンズに結露が起こり、良い映像が撮れなくなった」と報告を受けました。
結露とは、内側と外側とで気温差があるとき、空気中にある水分(気体)が、水滴(液体)となって出てくる現象です。カメラのレンズに水滴が付いてしまうと、曇りガラスのようになって、鮮明な映像が撮れなくなります。


2週間後に始まるSAVERH飛行実験では、可視カメラの映像を使って飛ぶことになっています。
今のうちに解決しておかないと、SAVERHの飛行実験ができなくなります。


フライト終了後、現象を再現させました。

スポットクーラー(写真下の方にある白いホースの先から、冷たい風が吹き出します)を、可視カメラに当てて、気温差を起こさせます。


結果、結露が発生しました。
カメラのポッド(黒色の筐体)の内側で結露が起こっていることが分かりました。

111007b.jpg外側カバーの中央、楕円形に白くなった部分が、結露部分です。

対策として、ポッドの内側に湿気を吸収する除湿剤を入れることにして、様子を見ることになりました。

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