宇宙航空研究開発機構

MuPAL-αで精密曲線進入の実証実験@仙台空港

実験用航空機「MuPAL-α」は、2014年12月15日から19日までの間、仙台空港で、精密曲線進入の実証実験に参加しました。


仙台空港で待機中のMuPAL-α。



曲線進入とは、滑走路に対して直線ではなく、曲線を描くように進入することです。これまでの航空機は直線で着陸進入することがほとんどでしたが、将来的に空港の離発着量が増えると、例えば、前を飛ぶ航空機が出す乱気流(後方乱気流)や空港周辺の低層風という乱気流を避けて飛行したり、あるいは航空機の騒音をできるだけ拡散させないように着陸するため、直線進入や曲線進入などの飛行経路を柔軟に選択できることが求められます。


DREAMSプロジェクトの「飛行軌道制御技術」では、自動操縦で曲線進入を可能にする技術を研究開発しており、今回の実証実験はその機能を検証するために実施したものです。
電子航法研究所(ENRI)が仙台空港に設置しているGBAS(地上型衛星補強システム)を使用して、地上からMuPAL-αへTAPデータ(TAP: Terminal Area Path: GBASの拡張機能で、経路情報を送ることができる)を送信し、MuPAL-αのフライ・バイ・ワイヤ機能による模擬自動操縦で、TAPデータが示す経路に従った直線進入や曲線進入を行いました。


試験中のコックピットの様子



コックピット内のモニターに表示されている緑のトンネルが進入経路。
進入経路から外れず飛行できているか、確認しました。



今回の実験にあたっては、ENRIや東京航空局、同仙台空港事務所、航空大学校など、多くの方々から、多くのご協力、ご支援をいただきました。



◎さらに詳しく知りたい方へ
「DREAMSプロジェクト」や「飛行軌道制御技術」について、更に詳しい記事をご紹介します。あわせてご覧ください。
特集:安全で効率的な航空管制を実現~次世代運航システム「DREAMSプロジェクト」の成果~
飛行軌道制御技術:衛星を使って進入経路を柔軟に設定

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