宇宙航空研究開発機構

MuPAL-α、いろいろ修復

7月はじめに、定期検査のため仙台空港に行ってしまったMuPAL-α(JA8858)。
その出発前に、ここ調布でも少し修復作業をしていました。
その一部をご紹介しましょう。


まず、地上にいるあいだ、機体の開口部をふさぐプラグ。
黒いスポンジが付いているのですが、


そのスポンジ部分を刷新しました。

スポンジをくりぬいて、


張り替えました。


製作途中、ふと作業台を見ると...


笑顔。


完成品を取り付けました。



ノーズブームのカバーも作りました。
MuPAL-αのノーズブームには、ピトー静圧管や迎角ベーンで構成されるエアデータ・センサが付いていて、それぞれに保護用のカバーがあります。フライト以外のときは、そのカバーを取り付けているのですが、実験出張などで屋外駐機すると、カバーの隙間から水分が入り込み、なかのスポンジが湿って、迎角ベーンなどが錆びてしまうことがあります。
そのため、整備士さんがいつもカバーの上からビニール袋などを被せて巻いてくれるのですが、かなり強めにきっちり巻かないと風であおられることもあり、毎日ともなると、かなり大変な作業になっていました。


そこで、オリジナルのカバーを作ることにしました。

使わなくなったカバーを再利用します。


エアデータ・センサの形に合わせてカバーを切り、端をミシンで縫いました。


実際に被せてみると、こんな感じになりました。


赤色の『REMOVE BEFORE FLIGHT』のタグを付けられるように、先端には、わっかも縫い付けました。


さらに、見えないところにも工夫をしました。もともとのベーンカバーは金属製で、角(かど)が尖っているので、そのカバーが擦れて破れないように裏地も縫い付けました。


この新しいカバー、使ってみるのが楽しみです。

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