施設見学

2025年11月19日

数値風洞(Numerical Wind Tunnel, NWT)を展示

調布航空宇宙センター展示室に、「数値風洞(Numerical Wind Tunnel, NWT)」の展示が加わりました。

JAXAの前身団体のひとつである航空宇宙技術研究所NALと富士通株式会社によって共同開発された数値風洞は、世界初の分散主記憶型並列ベクトル計算機です。1993 年から1995 年にかけてスーパーコンピュータTOP500 で世界最高速を記録するなど、当時のスーパーコンピュータ技術を飛躍的に進歩させました。

数値風洞の導入により、本格的な並列シミュレーションを行うことが可能になり、乱流シミュレーションなどの基礎研究から、小型超音速実験機NEXST、極超音速飛行実験機HYFLEX、国産宇宙往還実験機HOPE-Xなど、航空機・宇宙機の開発に幅広く活用されました。

航空宇宙分野における数値シミュレーション技術の実用化への道を切り拓き、航空宇宙工学の発展に大きく貢献したとして、2024年に日本航空宇宙学会の「航空宇宙技術遺産」に認定されています。