宇宙航空研究開発機構

本日のアラスカ CAPSTONE@Merrill Field Airport & Kenai & Soldotna

今日は、朝からフライトの予定でした。
ですが、機体バッテリィの低下や計器不具合があり、午前中のフライトは中止、復旧具合を見てフライトは午後へ持ち越しとなりました。

正午過ぎ、実験隊の一部のメンバで、FAA(米国連邦航空局)のアンカレッジ航空交通管制センタ(ZAN ARTCC(Air Route Traffic Control Center))に見学に伺いました。日本では埼玉県所沢に同様の管制センタがあります。建物は平たく広大で、内部は照明が落とされ薄暗い空間でした。いたるところにディスプレイがあり、飛行中の航空機の機影が映し出され、そのデータは刻一刻と更新されていました。

敷地内への立ち入りは当然ながら非常に厳しく、パスポートの提示、持ち物検査を求められます。残念ながら撮影は禁止されていたので、施設内の写真はありません。左写真は、管制センタ入り口の向かい側に鎮座していたF15。

戻ってくると、不具合は全て解消しており、午後からフライトとなりました。

飛行番号:FLT07
飛行時間:16:05--17:45(1+40)
飛行空域:Merrill Field Airport--Kenai--Soldotna--Kenai--Merrill Field Airport



フライトが決定して慌しくなった実験棟。疑問箇所は、フライト前にお互い充分にディスカッションをして解消しておきます。


キナイ空港です。今日は、着陸はしませんでしたが、キナイ空港とソダーナ空港の上空まで飛行しました。

航空機の計器進入方式(通常、"アプローチ方式"と呼びます)には、地上の電波標識のようなもの(航法支援施設と呼びます)を使ったものと、使わないもの(代わりにGPSなどを使います)とがありますキナイ空港には、計器着陸のための航法支援施設であるILSが設置され、しかも低高度まで降りることのできるGPSアプローチ方式も設定されています。

今日のフライトでは、同じ空港への異なる方式でのアプローチと、同じ方式で異なる空港へのアプローチを行いました。
アプローチ方式が異なると、コックピットのディスプレイ表示内容も変わります。様々な組み合わせでフライトした後、パイロットコメントを得ます。こうすることで、アプローチ方式の違いによる影響や飛行空域による影響を調べることができます。

実験を終えてメリルフィールド空港に戻る途中、思いがけずエンジン故障模擬の体験ができました。正確には、エンジン故障時を想定した操縦訓練で、機長Patrickさんの突然の提案(指示?)によるものです。彼は時々こうして搭乗者を驚かせてくれます。エンジン故障を模擬して出力を絞った後、脚が着くのではないかと思うほど地上すれすれまで降下し、その後再び上昇して、無事、空港まで帰ってきました。


主翼の中央部分に、小さく飛び出しているのがスピードブレーキ(エアブレーキ)です。左右の主翼に1箇所ずつあり、通常は主翼内に収納されています。エンジン故障のときには平坦な場所を探して降りるので、急速にスピードを落とせるスピードブレーキが役に立ちます。


フライト終了後、コメントシートに記入中の本日のパイロット。

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