宇宙航空研究開発機構

本日のアラスカ CAPSTONE@Merrill Field Airport Simulated IFRとDenali

初IFRフライトに向けて準備に余念のない本日のパイロット今日も朝から快晴。フライト日和ですが、昨日のフライトで実験機器不調が発生していたため、心配しながら実験棟に向かいました。
到着すると、ホワイトボードに"OK"の文字が。Patrickさんはじめ機材担当の方々が夜通し作業にあたり、事態解決してくださったとのこと。今日は午後から、機材動作確認フライト(実際には地上走行のみで動作確認)、その結果が良ければ続いて実験フライトを実施することになりました。


飛行番号:FLT12
飛行時間:16:10-17:20 (1+10)
飛行空域:Merrill Field Airport-(SimIFR)-Merrill Field Airport


毎日恒例になった全員でのプッシュバック。今日も快晴です。今日のフライトは、7月20日と同じ、アプローチ方式の評価実験フライトです。今日の特徴は Simulated IFRフライトだったことです。

飛行方式には大きく分けてVFRとIFRの2種類があります
VFR(Visual Flight Rules)とは、雲や降水、低視程域といった悪天候域を避けることで、地上障害物(山や高層建造物)・空中障害物(他機)と安全な間隔を保ちつつ飛行する方式です。それら障害物を回避する責任はパイロットにあります。パイロットの目視によって飛行するため、VFRは基準を満たす良好な気象条件のもとでしか認められません。VFRでは、管制官からの指示がある場合を除き、飛行経路や高度、速度はパイロットが自由に決めることができます。
一方、IFR(Instrument Flight Rules)は、管制(ATC)の指示に従って飛行する方式です。飛行経路や高度、速度が指示されるかわりに、障害物回避に関しては管制官が責任を負います。パイロットが管制官に自分が飛びたい飛行経路の要求をし、管制官からのクリアランス(許可)をもらってから、経路にしたがって飛びます。クリアランスをもらえなければその経路を飛行することはできません。クリアランスがもらえない場合は別の経路を要求したり、飛行時間帯をずらして再度要求したりします。また、IFRでは離着陸時を除いて、気象条件の制約がありません。

今日はIFR方式を模擬しつつ、実際のIFR経路を飛行するSimulated IFRのフライトを実施しました。結果は全て順調、実験機器不調もなく、実験を無事終了してメリルフィールド空港に戻ってきました。


余談ですが、今日のフライトではマッキンリーを見ることができました。
2つに連なって見えるマッキンリー。アラスカでは、マッキンリーではなくDenali(デナリ)と呼ばれています。


サービス精神溢れるPatrickさん。マッキンリーを背景に、本日のパイロットの写真撮影までしてくださいました。

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