宇宙航空研究開発機構

GBT評価飛行準備、行き先変更 CAPSTONE@アラスカ

今日は雨。昨日のうちに3名が帰国し、実験隊も5名となりました。実験棟も、先週までは椅子が足りない、机が足りない、と大騒ぎだったのが嘘のような静けさです。

今日はベセルへ移動してGBT(7/21レポート参照)の評価フライトをする予定でしたが、雨のためにキャンセルとなりました。フライトは明日以降へ順延です。また、目的地もベセルからディリンガム (Dillingham)という所へ変更となりました。この時期、ベセルはカリブー(トナカイ)の狩猟の最盛期で、狩猟者が増えて宿泊所の予約を取ることが難しいくらいなのだそうです。そのため、ベセルに比較的近く、宿泊所の確保できるディリンガムを拠点としてGBTの評価フライトをすることになりました。近いと言っても300km程離れているのですが。

ブリーフィングの結果、天気の様子を見ながらではあるものの、明朝ディリンガムへ出発することになりました。

ベセルもディリンガムも、この時期の最低気温は0℃以下になります。ですが、ディリンガムへ行った場合、利用できる格納庫がないため、ボナンザは一晩中屋外に駐機しなければなりません。これでもし、翼に氷がついてしまうと溶けるまで飛べなくなってしまいますし、そもそも寒さのためにエンジンがかからなくなる可能性もあります。

極端に寒い地方で一晩屋外駐機をする場合、エンジンオイルを抜き、バッテリーも外し、暖かいところに保存することがあるそうです。今回は幸いにしてそこまで寒くはならないので、ボナンザの寒さ対策として、機体カバーを取り付けることになりました。

機体カバー装着バージョンの実証機。赤い色が機体に映えてなかなかかっこいいです。主翼や尾翼の赤いカバーは翼が凍り付くのを防ぎます。雨などが降って氷がついても、カバーごと氷を取ってしまえばすぐに飛行が出来ます。
鼻先のカバーは、エンジンが冷えすぎないように中にクッションが入っていて、ふかふかしています。

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