宇宙航空研究開発機構

エンルートトンネル&地形表示@MuPAL-ε 2日目

昨日に続き、今日も地形表示評価のフライトです。
午後からは雨になるとの予報を受けて、今日は朝から飛ぶことになりました。

出発前、パイロットによる機体点検中。すでに空が暗くなっています。


今日は合計12個の実験ケースを予定しています。でも天候が悪化したときは、途中でやめて調布へ戻るようにあらかじめ打ち合わせていました。

空の上で慌てずにすむように、「これだけは絶対にやりたいケース」「なるべくやりたいケース」「できなくでも良いケース」と、実験ケースにそれぞれ優先順位を付けておきます。

今日のフライトでは、昨日の実験でパイロットから出されたコメントをもとに、新たに作った地形の描画方法を試すことが一番の目的です。
それに加えて、奥多摩の地形の下見をすることも目的でした。
今年の夏、別の実験で奥多摩のあたりを飛ぶ予定になっているので、山や谷、高圧線などの状況をあらかじめ見ておくためです。

次の図は、コックピットでパイロットが見るディスプレイ表示です。
分かりづらいのですが、三次元地形表示の部分が、昨日のものと違っています。

昨日のものは、茶色や赤色などで塗りつぶしていただけですが、今日は“アスファルト”というテクスチャを使って描いています。
パイロットからは、今日の表示の方が「地形の起伏が分かりやすい」「遠近感が出て分かりやすい」というコメントをもらえました。その一方、「実際の山の斜面とイメージがあまり一致しない」というコメントも出されました。これは今後の課題です。
甲府の近くまで飛んだところで、視界が白くなってきたと思った直後、窓に雨滴がつき始めました。
ここで実験は中止、調布へ戻ることになりました。

本格的に雨が降りはじめる前に無事、研究所に帰ってくることができました。予定していたケース全部は行えませんでしたが、課題点も分かり、有意義なフライトとなりました。
2007年度のフライトは、今日のこのMuPAL-εによるフライトをもって、すべて終了しました。

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