宇宙航空研究開発機構

着陸レーダフィールド試験@熊本 3日目

上空から見た牧場地帯の地形今日は熊本での初飛行です。まずは阿蘇山の北側に広がる外輪山牧場地帯へ向かい、あらかじめ設定したコース上のどのポイントで試験をおこなうかの視察をしました。地形図だけではデータを取るのに適した詳細な地形までは読みとれないので、上空から見て判断します。候補地になりそうな場所を衛星写真で探していたときには、開けた場所に見えたことと"牧場"というイメージから、なだらかな丘陵地帯を想像していたのですが、実際に車で現地へ行ってみるとかなり起伏に富んだ地形でした。阿蘇ではこの時期、野焼きがおこなわれます。次に来るときには焦げた草地の風景になっているかもしれません。

崇城大格納庫前のエプロンから離陸します。さて、牧場地帯視察の後は、熊本空港滑走路を使用したデータ取得です。熊本空港は国内でも数少ない長さ3,000m(幅45m)の滑走路を有しています。昨年、レーダの測定精度評価をするための標準面としてたいへん有効であるため、熊本空港の管制官に試験への協力をお願いしたところ、着陸レーダ開発をご理解下さり快く協力してくださったという経緯があります。今年も旅客機や自衛隊・防災・警察のヘリが離発着する合間を縫って、データ取得のために滑走路上を飛んでいただきました(もちろん、数々の飛行条件をつけて(2007.3.12参照)。

レーダ試験のために進行方向に対して機首を左斜め45°に向けてゆっくりと滑走路上を飛行するMuPAL-εは、空港ターミナルからはかなり怪しく見えたことでしょう。

カレンダー

2007年3月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

アーカイブ