宇宙航空研究開発機構

MuPAL-α GPS航法実験@北海道大樹町

MuPAL-α(ドルニエ228)は北海道大樹町でGPS航法の実験を行いました。地上に置いたGPS受信機の信号を機体に送信してGPSの精度を向上させる、地上型衛星航法補強システム(GBAS:Ground Based Augmentation System)の研究に向けたデータ取得です。

カーナビでも使われているGPSは、人工衛星から送信された電波が受信機に届くまでの時間から受信機の位置を求めていますが、上空の電離層で電波の速さがわずかに遅くなることで誤差が発生します。GBASは、位置が分かっている地上でGPSを受信し、誤差を補正するデータを作って航空機に送信するシステムで、現在各国で研究が進められています。
GPSは航空機でも使われ始めていますが、精度と信頼性が十分でないために、まだ上空でしか使えません。GBASを併用することで着陸までGPSを使えるようになり、計器着陸システム(ILS)が無い滑走路でも低視程時の着陸ができるようになると期待されています。


今回は台風の影響で調布からの機体の移動が2日遅れたうえに、現地の天気もあまり良くありません。スミマセン、私が雨男なのです。

今回の拠点はとかち帯広空港です。駐機中、朝の気温は0℃。



空港を離陸したMuPAL-αは、大樹町多目的航空公園に飛来し、滑走路への進入とローパスを何回も繰り返します。



バブルウィンドウ(2007年5月29日の記事参照)から見たローパスの様子。



午前のフライトを終えて、とかち帯広空港に戻りました。昼からは雨になりました。



雨でも視界は悪くなかったので、午後も同様のフライトを行いました。
写真は最後の進入で大樹町多目的航空公園の滑走路に着陸したところ。手前にあるのは、今回設置したGPS地上局です。この後、すぐ離陸して、空港に戻りました。

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