高空性能試験設備

高空性能試験設備(ATF: Altitude Test Facility)は、成層圏など高空を飛行中の環境を作り出し、エンジン等の運転試験を行うための設備です。
本設備は、海面の約1/4以下の高空低環境圧にて、最大空気量14kg/s、温度140℃の空気流を創出し、Mach2.2までの高速飛行環境における試験を可能としています。 2020年度には吸気部の空気冷却器の増設を行い、最大空気量9.6kg/s において温度-54°C以下の低温空気流の供給が可能になりました。 また、通常の航空機が巡行する条件にも対応させる様に雨中を模擬した試験や航空機の氷結試験にも対応を可能にする純水供給装置を整備しました。
本設備では、低圧試験室内でエンジンや航空機部品の試験を実施することが可能で、実際の航空機を用いたFTB(Flying Test Bed)試験に比べ外乱条件が少なく精度の高い試験結果が得られることが特徴です。

詳細な試験条件は圧カ・流量・試験形態により異なります。

設備諸元
試験室寸法 全長 6m
直径 2.5m
模擬高度 0~77kft
模擬速度 M2.2
入口空気温度 -54~140℃
推力計測範囲 0~ 1,000kgf
空気流量 14kg/s Max
起動 / 停止時間(対応人数) 30min / 30min(5名)

高空性能試験設備 詳細

試験形態

本試験設備では主に、ダイレクトコネクト形態とセミフリージェット形態の2通りで試験が行われます。

  1. ダイレクトコネクト形態
    図3にダイレクトコネクト形態を示します。この形態ではエンジン単体での性能を試験します。設備側より供給される空気の状態は、エンジン入口での状態と等しく、亜音速流となります。
    図3:ダイレクトコネクト形態

    図3:ダイレクトコネクト形態


  2. セミフリージェット形態
    図4にセミフリージェット形態を示します。この形態ではインテークも使用し、エンジンとまとめて1つの推進系として統合試験を行います。設備側より供給される空気の状態はインテーク入口での状態と等しく、超音速流となります。
    図4:セミフリージェット形態

    図4:セミフリージェット形態


パンフレット

高空性能試験設備(10.5MB)