高速回転翼機設計技術の研究開発

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2018年10月17日

高速回転翼機概念模型の風洞試験を行いました

山岳地や島しょ部の多い日本では、離着陸時に滑走路を必要としないヘリコプター(回転翼機)は災害救助や緊急搬送などで数多く活躍しています。このような場面では目的地までの移動時間を可能な限り短くしたいというニーズがあります。そのために通常のヘリコプターのような優れたホバリング性能を維持しつつ、最大飛行速度を格段に向上(約1.8倍)することを目指した“速いヘリコプター”の研究開発を進めています(将来型回転翼機システム技術 )。

これまでにラジオコントロールによる飛行が可能な機体模型を作成し、飛行試験を行ってきました。今回、同じ模型を使用した風洞試験を実施し、機体の空力データのほか、メインローターや推進用プロペラ、アンチトルクシステムなど、要素ごとの性能データを取得しました。この試験で得られたデータは、飛行試験で計測したデータと共にCFD解析に活用されます。2018年冬には今回の試験で得られたデータをもとに最適化した要素の改修を行い、高速性の向上を確認する飛行試験を行う予定です。

2m×2m低速風洞に設置した機体模型で行った空力特性評価試験

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