宇宙航空研究開発機構

氷河と渓谷と乱気流 CAPSTONE@アラスカ

今朝もメリルフィールド空港は晴れました。でも、第1期の頃と比べると、確実に陽射しは和らいでいます。機体の照り返しも以前ほどまぶしくはありません。
今日は昨日に続き、ディスプレイ評価の実験フライトです。
第1期のときと同様、レイク・クラーク・パス(Lake Clark Pass;クラーク湖のある渓谷)を飛行し、その間にディスプレイ表示を切り替えてパイロットのコメントを聞き取ります。


飛行番号:FLT24
飛行時間:14:45-17: 05 (2+20)
飛行空域:Merrill Field Airport-Lake Clark Pass-Merrill Field Airport


メリルフィールド空港から目的地のLake Clarkまで片道約30分のフライトです。途中、地上にはアラスカらしく湿原地帯が広がります。
と、写真では素晴らしい景色に見えるのですが、実はこのとき、いつにない気流の乱れが続き、ボナンザは激しく揺られ続けていました。

気流が乱れるだけあって、空には雲も多く、見事な虹(たぶんブロッケン現象のようなもの)にも遭遇しました。

後席の2名が疲れて(酔って?)きた頃、ようやく目的地に到着しました。ここは7月18日にも飛行した渓谷です。周囲の土を削りながら、氷河が川まで迫ってきています。

このレイク・クラク・パスは左右から山肌の迫る渓谷です。ここを、ディスプレイ表示内容を切り替えながらフライトしてもらい、それぞれの場合のワークロードについて評価をしてもらいます。


レイク・クラーク・パスは東西に抜ける細い渓谷です。実験フライトではまず、東側の入り口から約10分間、渓谷に沿って西方向に飛び、そこで引き返して入り口まで戻ります。
引き返す、つまり機体方向転換は機長Patrickさんの操縦で行います。その間にJAXAの評価パイロットからコメントを聞き取ります。

実はここレイク・クラーク・パスでも、実証機は乱気流に出迎えられました。
おかげでコメント取りもカメラ撮影も非常に大変でした(パイロットより先にギブアップしそうでした)。

写真では伝わりづらいですが、このときパイロットは帽子を深くかぶり、外が見えない状態にしてフライトしています。

レイク・クラーク・パスからの帰り道、メリルフィールド空港への近道になるからというPatrickさんの提案で、アンカレッジ国際空港の上空を横切って帰ってきました。
管制塔が真正面に見え、真下ではなんとジャンボ機が滑走路に向けてタキシング中でした。
(滅多にない経験だったのに、準備不足でそのときの写真が撮れませんでした。残念。)

フライト終了後のブリーフィングは、今日のフライト結果を各自報告し、明日の予定を決定して終了します。明日も今日と同じ、レイク・クラーク・パスにてディスプレイ評価の実験フライトを行うことになりました。

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