今年度から新しく始まった研究テーマである「ドクターヘリの運航・医療情報共有技術の研究開発」の予備試験を実施しました。
本研究では、ドクターヘリと病院との間で、イリジウム衛星等を使ってデータ通信を行うシステムを開発します。ヘリコプタの運航データや搬送患者の医療データをヘリコプタから病院に送信することにより、受入準備をより迅速に行えるようにすることが目的です。
第1回の飛行試験を本年11月に予定しています。本日は、飛行試験に先立って、離着陸経路や試験手順等を確認するための予備試験を実施しました。
本研究は岐阜大学との共同研究として実施しています。飛行試験は岐阜大学医学部附属病院の屋上ヘリポートで実施しました。
病院ヘリポート特有の、赤地に白十字のマーキングです。もちろん、MuPAL-εがこのようなヘリポートに着陸するのは初めてです。
この病院ではまだドクターヘリは導入されていませんが、県の防災ヘリコプタによる救急医療が日常的に行われていることもあり、MuPAL-εの離着陸も円滑に実施することができました。
試験の実施に際して一番懸案されたのは、万一にも実際の救急医療活動の妨げにならないようにすることでした。県の防災ヘリコプタが出動する際には、MuPAL-εは直ちに病院周辺から離脱できるように連絡体制を整えて試験を実施しました。
試験が終了してから約1時間後には県の防災ヘリコプタが着陸し、救急医療活動が行われていました。
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