この実験用航空機レポートにMuPAL-α の登場回数が比較的少ないのには、いくつか理由があるのですが(編集長の好みとか)、そのひとつに見栄えのする写真を撮りにくいという事情があります。MuPAL-αは19人乗りの小型旅客機を改造した機体なので、客室から操縦室が見えにくく、窓が小さくて外も良く見えません。
そうは言っても、5月は8回もフライトしたので、レポートすることにしました。パイロット訓練が1回、制御実験が3回、そして今回のMicro-GAIA(マイクロガイア)飛行評価が4回です。
Micro-GAIAとは、超小型GPS補強型慣性航法装置(GPS Aided Inertial Avionics)の略称です。カメラの手ブレ補正やゲームのコントローラに使われる超小型の半導体ジャイロスコープとGPSを組み合わせて、機体の位置や姿勢を計測する装置です。従来の装置に比べて小型軽量かつ低コストなのが特徴です。
Micro-GAIA(マイクロガイア)。小さくても立派な電子機器です。
MuPAL-ε の本日のフライトは、機体に搭載されているGPS受信機の精度評価試験です。
GPSは既に航空機でも広く使われています。とりわけヘリコプタでは、捜索、報道等のミッションでパイロットが不慣れな場所を飛び回る機会も多く、カーナビと同じように自分の位置を瞬時に知ることができるGPSはもはや必需品とも言えます。
快晴の今日、航空機たちの地上試運転が行なわれました。
この地上試運転、2006年12月27日のレポートにも出てきますが、フライトがないときもエンジンやロータを回して防錆の目的と機体の状態を確認し、正常に保っておくためのものです。
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