aFJR(高効率軽量ファン・タービン技術実証)

地球温暖化への対策として環境基準が年々厳しくなっており、燃費が良く、排気のきれいな航空エンジンが求められています。aFJRプロジェクトでは、国内メーカーと共同で世界初となる複合材ファンブレードの中空化や、タービンブレードのセラミック基複合材化等による軽量化および高効率化を実現し、海外の最新開発エンジンと比較した燃費低減目標を7割上回る世界トップレベルの燃費低減技術を開発しました。

高効率軽量ファン技術

高効率ファン(空力効率向上)

層流化設計を用いたファン動翼を試作し、空力性能試験で空力効率を実証しました。またフラッタ予測CFDが層流ファン動翼のフラッタ回避設計に有効であることを確認しました。

層流ファンCFD解析結果(翼面摩擦係数分布)
層流翼技術の適用により翼面の層流境界層領域が拡大、摩擦、損失低減、効率向上

軽量ファン(ブレード、ディスク)

炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製ブレードの中空化に成功し、軽量の複合材ファンブレード技術を開発しました。CFRP積層構造やメタル接合部を含め、高速衝撃時の損傷解析技術・設計製造技術を向上させ、中空構造を実現することができました。

軽量吸音ライナ

既存のアルミ製吸音ライナに代わる樹脂製吸音ライナの成形に成功し、アルミ製吸音ライナと比べ40%以上の軽量化を実現しました。

軽量低圧タービン技術

セラミックス基複合材料(CMC)製ブレードに適した過回転防止設計を開発し、回転衝撃破壊試験において安全にCMCブレードを破壊できることを実証しました。また低圧タービン翼列のフラッタ発生を回避する設計を可能とするため、翼列風洞試験によりフラッタの発生限界を実際に計測しました。

世界をリードする次世代ジェットエンジン技術aFJR(7分56秒)


2020年1月24日更新