災害対応航空技術(D-NET3)

次世代航空イノベーションハブの活動

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JAXAでは、災害時にヘリコプターと地上の災害対策本部などで情報共有を行うことにより、より効率的な救援活動を実現するための「災害救援航空機 情報共有ネットワーク(D-NET)」の研究開発を進めてきました。2013年度からは、衛星や無人機などの航空宇宙機器を統合的に運用する「災害救援航空機統合運用システム(D-NET2)」の研究開発を行い、その成果は熊本地震(2016年4月)や九州北部豪雨(2017年7月)などでも活用されました。
2018年度からは、自然災害だけでなく、国家的イベントの警備・警戒にも対応可能な「災害・危機管理対応統合運用システム(D-NET3)」の研究開発に着手し、その成果が関係する省庁・自治体等に活用されるよう、各機関のニーズに応じた技術の開発と成果の普及促進に努めています。

災害救援航空機統合運用システム(D-NET3)の概念図

■D-NET3における機能の強化

・飛行計画調整機能

多機関間において、これまでは各機関からFAX等で送られる飛行計画の調整を手作業で行っており、多機関連携の大きな負担となっていました。
D-NET3では、JAXAで策定した「飛行計画を電子情報として効率良く送受信するための規格」を用いて、多機関・多数機の飛行計画を時系列に可視化し、経路の干渉の判別等を支援する機能を開発しました。これにより、飛行中も機上・地上の双方で飛行計画の確認・修正が可能になるとともに、飛行計画調整作業の所用時間の短縮、ヒューマンエラー(飛行経路干渉の見落とし等)を低減できることが明らかとなりました。

・PSSR対応機能

D-NETに対応していない航空機情報の共有も必要であることから、D-NETの機上システムを搭載していない航空機の位置情報を、既存レーダ技術「PSSR(Passive Secondary Surveillance Radar:受動型二次監視レーダ)」を活用して取得し、D-NET上で一元管理する機能を開発しました。平野部では、低高度を飛行するD-NET非搭載ヘリコプターの監視が可能となっています。

災害対応航空技術(D-NET2)

ヘリコプター等の航空機、無人航空機、人工衛星の統合的な運用による災害情報の収集・共有化と、災害救援航空機による効率的かつ安全な救援活動を支援するための研究開発を進めています。

災害救援航空機情報共有ネットワーク(D-NET1)

災害時に救援航空機と対策本部等の間で必要な情報を共有化し、最適な飛行計画を立案することにより、救援ミッション遂行時の無駄時間と救援機同士の異常接近を減らし効率性と安全性を向上することを目指します。


2020年10月27日更新