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宇宙航空研究開発機構

JAXA航空シンポジウム2019 開催

-JAXA航空WEB編集チームが注目する「講演のツボ」は?-

「JAXA航空シンポジウム2019」を2019年9月5日、御茶ノ水ソラシティ(東京・千代田区)で開催しました。今回のテーマは、サブタイトル「技術をかたちに 世界を勝ち抜くキー技術」に凝縮した次の二つの観点です。

当日はJAXAから八つの技術分野について講演を行いました。これらは、昨年度にスタートした第4期中長期計画から、主な活動としてピックアップした技術分野です。今回はそれぞれの講演について、JAXA航空WEB編集チームが注目した「講演のツボ」を紹介していきます。
都合が合わずに参加できなかった方はもちろん、参加したけれど改めて理解を深めたい方など、ぜひ講演資料データ(pdf)も合わせてご覧ください。

<参加者の声>

  • 新規事業のアイデアにつながる情報を期待して参加しました
  • JAXA航空の社会実装への強いチャレンジを感じる
  • 将来ビジョンを掲げつつ、早期の実用化も目指す活動に期待したい
  • 海外でも取り組んでいない革新的な基礎技術に力点を置いてほしい
  • 研究ポスター展示の「MR(Mixed Reality)」のように実際に手に触れて、より実感できるような技術成果は分かりやすい工夫だと思います

講演のツボは?

当日のプログラムはこちら

講演資料データ(JAXA講演者)も合わせてご覧ください。


第4期中長期計画の概要

事業推進部長 西澤敏雄


JAXA航空WEB編集チーム注目のツボはココ!

  • JAXA航空の研究活動は、①社会からの要請に応える研究開発、②次世代を切り開く先進技術の研究開発、③航空産業の持続的発展につながる基盤技術の研究開発―を実現すべく実施
  • 実際の取り組みは三つのプログラムと、それらを支え、技術力向上につなげる基礎的・基盤的技術の研究とに系統立てて実施
  • 2018年度から新しい中長期計画7年間がスタート。約10年後に世界を圧倒する革新技術の獲得に向けて、ロードマップに沿って事業を推進していく
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En-Coreプロジェクト(コアエンジン技術実証)
~環境技術で世界市場に挑む~

コアエンジン技術実証(En-Core)
プロジェクトチーム プロジェクトマネージャ 山根 敬


JAXA航空WEB編集チーム注目のツボはココ!

  • 日本メーカがシェアを多く獲得しているのは航空機エンジン「低圧系」の部分。ここの技術力を向上させ、より強固なシェア確保を目指したのがaFJRプロジェクト
  • エンジン全体でのシェア獲得には「高圧系(コアエンジン)」での技術競争力の強化が必須
  • 「En-Core(読み:アンコア)」の由来は、環境(Environment)を重視したコア(Core)エンジン。環境負担の少ないエンジンをつくることを目指す。そこには二つの課題あり
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<特別講演>

当日は関連する話題として、世界や日本における航空機用エンジン開発の動向などについて、一般財団法人日本航空機エンジン協会 企画部長 陶山 修二さんよりお話をいただきました。

静粛超音速機統合設計技術の研究開発
~陸上超音速飛行が可能な民間超音速機の実現に向けて~

航空システム研究ユニット長 牧野好和


JAXA航空WEB編集チーム注目のツボはココ!

  • ベンチャー企業が超音速機開発に続々と参入している。海上を超音速飛行する実機開発も進んでいる。将来、陸地上空での超音速飛行に向けた国際基準を定める動きもあり
  • 超音速旅客機の実現に向けては、鍵となる三つの課題がある。ソニックブーム低減(環境面)、空港騒音基準適合(環境面)、巡航性能向上(経済面)
  • JAXA航空がこれまで培ってきた超音速機技術では、陸上超音速飛行の実現に向けた低ソニックブーム・低抵抗の設計技術を飛行実証し、成果を得ている。
  • これまでの成果、キー技術を統合して、研究開発の最終フェーズとして無人機にる飛行実証も検討中
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<特別講演>

当日は関連する話題として、エアラインから見た超音速旅客機の新たな価値、海外企業やJAXAとの連携などついて、日本航空株式会社 イノベーション推進本部  事業創造戦略部長 大森 康史さんよりお話をいただきました。

機体騒音低減技術の研究開発
~より静かな旅客機を実現する
低騒音化技術の確立に向けて~

航空システム研究ユニット FQUROH+ チーム長 山本一臣


JAXA航空WEB編集チーム注目のツボはココ!

  • 離発着時の航空機の低騒音化(主にエンジンなど)は進んでいるが、高揚力装置や降着装置などによる機体騒音は課題として改善の余地がある
  • FQUROHプロジェクトによって低騒音化の基盤となる設計技術を獲得。一連の技術が実用レベルまで高められたことを確認した
  • 今後、実用性のある技術確立を目指し、さらに飛行実証を通じて研究開発に取り組む
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気象影響防御技術の研究開発
~雪氷・雷・火山灰などの影響を軽減するための技術群~

次世代航空イノベーションハブ 気象影響防御技術チーム長 神田 淳


JAXA航空WEB編集チーム注目のツボはココ!

  • 気象条件が厳しい日本では、雪氷や雷、火山灰などの気象が事故原因となりうる
  • 航空機運航における特殊気象は9種類・19の問題事象として整理して研究スコープとしている。その中でも特に影響度の高い9つの問題事象を頻度や被害規模(経済性・安全性)の観点から重点化。
  • 滑走路雪氷モニタリングセンサーについては、空港での実証試験を2021年頃から開始予定
  • その他についても、2020年代の技術実証フェーズを経て、2030年頃までに技術レベルを上げて社会実装したい
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パイロット高度判断支援技術の研究開発
~スマートなフライトを目指して~

次世代航空イノベーションハブ
スマートフライト・装備品技術チーム長 伊藤 健


JAXA航空WEB編集チーム注目のツボはココ!

  • スマートフライト(高度判断支援)技術は航空機運航量増大に伴う課題を解決する策
  • 課題には、交通インフラとしての利便性(空港・空の混雑による遅延)、環境適合性(CO2、騒音等の増大)、安全性(事故増加)の側面がある
  • 課題解決の鍵となるスマートフライト技術として取り組むのは、①低燃費4D飛行、②適応型時間管理アルゴリズム、③パイロットモニタリング、③耐障害高信頼性航法 ―の四つ
  • 今後は、2020年代から順次、実用化を目指す
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統合シミュレーション技術の研究開発
~サイバー空間での航空機設計実現に向けて~

数値解析技術研究ユニット長 青山剛史


JAXA航空WEB編集チーム注目のツボはココ!

  • 国際競争が激化する新型航空機開発において日本の競争力向上には、開発設計のフロントローディング化による効率化・迅速化の実現が必要不可欠。
  • 日本はデータやノウハウの蓄積が遅れている。航空機巡航状態のデータやノウハウに加えて非定常状態と多分野技術の統合が鍵であり、全飛行領域で使える数値シミュレーション技術が必須。
  • 現実空間の試験計測技術(検証されたデータなど)と数値解析技術を融合し、サイバー空間で設計支援を行う環境を構築する
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構造・複合材技術の研究開発
~究極の最適化構造を目指して~

構造・複合材技術研究ユニット長 中村俊哉


JAXA航空WEB編集チーム注目のツボはココ!

  • 航空機機体への複合材料適用をさらに一歩進めた究極の最適化構造設計技術、バイオニックエアフレームとは何か。生物も一つのヒント
  • 複合材を作る技術は定着。だが従来の金属材料による構造様式の踏襲に留まっている
  • 「複合材を使いこなす技術」の実現が、新しい航空機機体構造の実現につながる。脱ブラックメタル構造がキーワード
  • 軽量化に加え、一体構造、部品点数削減、メンテナンス効率化(整備コスト削減、ダウンタイム削減)などにも影響大
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研究ポスター展示

当日ご覧いただいたポスター展示のデータをご覧いただけます。


2019年10月8日更新

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