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宇宙航空研究開発機構

エコウィング技術

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2016年12月21日
光ファイバーによる歪みセンサーの試験を実施

2016年11月8日と11日に、実験用航空機「飛翔」を使った「光ファイバ分布センサによる航空機主翼構造モニタリング技術の飛行実証(HOTALW)」に関する試験を行いました。...[続く]

航空輸送量の増加に伴い、燃料消費量削減、空港周辺騒音低減、NOx(窒素酸化物)等排気ガスの削減等、旅客機に求められる環境基準は年々厳しくなる方向であり、我が国の航空機産業の国際競争力を高める次世代旅客機技術にも、これら環境性能が求められています。
「エコウィング」では、優位な環境性能を実現するための技術として、特に「空力/構造連携機体抵抗低減技術」「高ひずみ軽量複合材構造設計技術」の技術開発及びこれらを適用した機体を評価するため「システム評価技術」の研究を行います。

ミッション目標

100~150人乗りの現行の小型旅客機に適用して、燃料消費量を30%削減可能とする下記の要素技術開発を進め、これを適用した機体を試設計することで機体システムとしての性能を確認します。具体的には、

  1. (1) 構造材料-20%=複合材構造の強度を最大限に活かした設計手法を確立することで実現
  2. (2) 巡航SFC(燃料消費)-15%=aFJR(高効率軽量ファン・タービン技術実証)により実現
  3. (3) 巡航L/D+7%=先進低抵抗化技術の適用により実現

を実現する要素技術を開発し、その適用効果について検証を実施します。
また空港騒音については、現行の100~150人乗りの小型旅客機と比較して、-20dBを目指します。具体的には、グリーンエンジン技術及びFQUROH(機体騒音低減技術の飛行実証)の成果をそれぞれ組み合わせ、さらにエンジン-機体干渉騒音の低減を図ることで実現します。また将来の更なる低騒音化に向け、エンジン騒音の遮蔽効果を算定/検証する手法開発を進め、新しい機体形状の創出に向けた検討を進めます。

空力/構造連携機体抵抗低減技術

  1. (1) 境界層遷移を抑制する設計手法により、翼面上の層流域を拡大しこれにより摩擦抵抗を低減
  2. (2) 乱流摩擦抵抗低減に有効な独自リブレットパターンを開発し、施工の容易な塗装式リブレット成形手法により最適なリブレット配向を機体表面に成形可能とすることで乱流境界層領域の摩擦抵抗を低減
  3. (3) モーフィング舵面、翼端デバイスにより、主翼揚力分布が常に最適となるよう制御することで誘導抵抗を低減

等の組み合わせにより、空力抵抗を7%削減する技術を開発し、それを飛行実証します。

高ひずみ軽量複合材構造設計技術

  1. (1) 複合材構造設計技術の高度化により、高荷重密度構造部位、複雑曲面構造部位、プライドロップオフ部位の設計精度向上を実現し、これにより複合材板厚分布を最適化することによる軽量化を追求
  2. (2) 複合材プリプレグの薄層化及び積層効率化のための複層化技術の開発を進め、(1)及び(3)の更なる高度化を進めることで軽量化を追求
  3. (3) 高精度構造解析技術とその検証試験を進め、ポストバックリング設計技術による最小板厚による複合材構造設計を実現することによる軽量化を追求

等組み合わせ、金属材料構造と比較して合計20%の軽量化実現を目標とし、複合材構造設計技術開発を進め、実大主翼構造による技術実証を実施します。

環境航空機システム

Tube&Wing機体形状の現行機相当の航空機概念に機体抵抗低減技術、構造重量軽量化技術の効果を含めて再設計を行い、新たに得られた航空機概念の形状、重量、性能を評価します。また、その評価ツールを開発します。
また騒音についても、エンジン騒音伝播解析手法の高度化を進め、エンジンと機体の干渉によるエンジン搭載効果、騒音遮蔽効果を高精度で予測可能とすることで、機体形状設計、エンジン配置最適化設計を可能とし、騒音低減効果を評価できるツールを開発します。
これらの評価ツールを発展させ、現行機と比較して、燃料消費50%削減、空港騒音-30dBを可能とする新形態航空機概念(HWB(Hybrid Wing Body)等)の創出を目指します。

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