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宇宙航空研究開発機構

D-SEND#2試験サイト
D-SEND#2試験サイト

D-SEND#2ミッション概要

D-SENDプロジェクトの概要

D-SENDプロジェクトは、大型気球を用いた落下試験で、2種類の軸対称体を落下させソニックブームを比較計測する第1フェーズ試験(D-SEND#1)と低ソニックブーム化技術で設計した超音速試験機を飛行させソニックブームを計測する第2フェーズ試験(D-SEND#2)の2つから構成されます。ソニックブームの計測は、地上及び係留気球に取り付けられたソニックブーム計測専用のマイクシステム(ブーム計測システム: BMS)により行われます。
試験は、スウェーデンの北極圏内に位置するエスレンジ実験場で行われます。

超音速試験機(S3CM)の概要

試験機(S3CM:Silent SuperSonic Concept Model)は、エンジン無しの無人超音速滑空機で、JAXA固有の低ソニックブーム設計概念に基づいて空力形状(外形状)が設計されています。機体の寸法諸元は、全長7.913m、主翼幅3.510m、主翼面積4.891m2、全備重量は1000kgです。方向舵及び水平尾翼が、飛行制御に用いられます。気球から分離後は、自律的にブーム計測システム上空を設計条件で滑空するように「飛行制御コンピューター」が制御を行います。飛行制御用のセンサは、GPSとINSを統合した「GPS/INS航法装置」、「エア・データシステム」、高精度の「Az加速度計」が搭載されています。機体構造のほとんどの部位には、アルミ合金が使用されています。製造時の主翼形状は、実際にソニックブームを計測する時の動圧で変形した形状が所期の空力設計形状となるように設計されています。

低ソニックブーム設計概念の適用

航空機が超音速で飛行する時、機体各部から発生する衝撃波が大気中を長い距離伝播するに従い統合し、地上では、2つの急激な圧力上昇を引き起こすN型の圧力波形として観測されます。これが一般に「ソニックブーム」と呼ばれているものです。
JAXAでは、コンピューターを活用して機体の空力形状を工夫し、従来のソニックブーム波形の強さを半減する低ソニックブーム設計技術を研究しており、D-SEND#2超音速試験機には、右図の設計概念が適用されています。

ブーム計測システム(BMS)

地上付近の大気乱流がソニックブーム波形に与える影響を避けるために、小型気球を用いて、低周波マイクを高度750mに係留します。また、係留索上及び地上にもマイクを配置し高度方向のソニックブーム波形の変化も計測します。同時に、地上及び小型気球の高さでの温度等の気象データが取得されます。
D-SEND#2では、このブーム計測システムが落下可能領域に2箇所配置され、Wi-Fi通信や衛星回線で管制室から遠隔制御されます。ブーム計測機能については、スウェーデンのグリペン戦闘機を用いた試験(ABBA試験)や軸対象体落下試験(D-SEND#1)にて検証済みです。

D-SEND#2落下試験

D-SEND#2では、JAXA固有の低ソニックブーム設計技術を用いて機体の先端と後端の低ソニックブーム化を図った航空機の形状をした超音速試験機(S3CM)を高度約30kmから落下させ、ブーム計測システム(BMS)上空をマッハ数約1.3、経路角50度で滑空させ、直下に発生するソニックブーム波形を計測します。

エスレンジ実験場の概要

エスレンジ実験場は、スウェーデン宇宙公社 (SSC) により運営され、気球放球施設、観測ロケット打ち上げ施設、衛星追跡施設等が完備した総合的な宇宙センターです。

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