航空技術部門は独立行政法人評価において最も高いS評価を平成27年度から5年連続でいただいています。これは高い技術力と新しいコンセプトへの取り組みはもとより、多くの研究成果が社会に実装され、活用されていることへの評価であると捉えています。また、国際民間航空機関(ICAO)や国際標準化機構(ISO)への貢献も積極的に行っており国際的なプレゼンスも向上しています。
国内においては研究成果の社会実装を進めること、世界では日本発の技術のプレゼンスを発揮すること。この2つは今後も高いレベルで維持し続けることが必要と考えています。
その上で、令和2年度の事業方針において特に重要視しているのは、「安全」と「環境」に集約される研究です。
航空機における「安全」については、近年、機体そのものの安全性向上だけでなく運航面でも大きな進捗があります。航空交通量の増加に伴う慢性的な空の混雑の中で、気象条件によって飛行に大きな影響を受ける航空機を混雑する空港に安全にかつ効率的に離発着させるのは非常に重要な課題です。航空機の運航安全ための重要技術として航空交通管理システムの高度化をまず挙げたいと思います。