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宇宙航空研究開発機構

高圧力比エンジン用低NOx燃料ノズルを用いた航空エンジン用燃焼器

航空機のNOx(窒素酸化物)排出量の規制は年々厳しくなっており、環境性能が高いエンジンが求められています。これまでJAXAでは、将来の航空エンジン市場を視野に入れ、NOx排出量がICAO(国際民間航空機関)のCAEP/4基準-80%を目標に、希薄予混合方式※のリーンバーン技術による燃焼器の開発を行い、3バーナーセクター燃焼器(3つの燃焼器を結合させた燃焼器)の実験でCAEP/4基準の-82%の性能を実証しました。

しかし低NOx性能は確認されましたが、実用化に向けては、エンジンを安定して燃焼させる技術(燃焼振動や低負荷時の性能)など課題が残されています。

これまで開発してきたリーンバーン技術による低NOx燃料ノズルを用いたこの燃焼器を実用レベルまで高めることにより、JAXAが研究しているグリーンエンジン技術の重要な技術を獲得できるだけではなく、民間の航空エンジン開発において燃焼器などコア部については設計段階から係わったことはなかった我が国の航空エンジン業界にとって、将来を切り拓く重要な技術を獲得することができます。

このためJAXAはメーカーと協力して、燃焼器の一部(ライナーやバーナーなど)の設計を見直すことで課題を克服し、アニュラ形態(実際の航空エンジンと同じ環状)で燃焼器の実証を行います。

※希薄予混合方式
燃料を燃焼後に空気中の酸素と燃料が残らない割合で燃やすと、火炎温度が高くなりNOx(窒素酸化物)が多く発生します。空気を増やし、あらかじめ燃料と空気を酸素が残る割合(リーン)で混合してから燃焼させると、火炎全体にわたって温度が抑えられNOxの発生が大幅に減ります。燃料の濃さが一様な状態での燃焼は不安定になりやすいため、安定化するための種火を作るパイロット燃焼ミキサを中心に、その周囲にメイン燃料ミキサを配置した希薄予混合燃焼ノズルを開発しました。

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